にほんブログ村 アニメブログへ

 

鬼滅の刃 5巻 第36話~第43話『これはやべぇ』~『地獄へ』:「強い絆で結ばれている者は信頼の匂いがする だけどお前たちからは 恐怖と 憎しみと 嫌悪の匂いしかしない」炭治郎と累くんのエピソードから、恐怖による支配の特徴などを理解してみましょう。

マンガ・アニメ

人は恐怖を植えつけられると、他人に支配されやすい状態になってしまうようです。恐怖は人を支配するための、強力なツールということになります。

累「君の妹を 僕に頂戴
大人しく渡せば 命だけは助けてあげる

炭治郎「…何を言ってるのかわからない」

累「君の妹には 僕の妹になってもらう
今日から」

炭治郎「そんなことを
承知するはずないだろう
それに禰豆子は物じゃない!!
自分の思いも意志もあるんだ
お前の妹になんて なりはしない」

累「大丈夫だよ 心配いらない
"絆"を繋ぐから
僕の方が強いんだ 恐怖の絆だよ
逆らうとどうなるか
ちゃんと教える

炭治郎「ふざけるのも大概にしろ!!
恐怖でがんじがらめに縛りつけることを
家族の"絆"とは言わない
その根本的な心得違いを正さなければ
お前の欲しいものは手に入らないぞ!!」


上記の会話の前に累くんは、
戦いによって自分の強さを
炭治郎に見せつけました。

そして会話で恐怖による支配を
おこなおうとしましたが、


支配に対するテクニックである
普通の思考でおかしいと思うことを
おかしいと考えることによって

炭治郎には通用しませんでした。
母蜘蛛 | MGPN

人は恐怖で支配されてしまうと、生存確率を上げるために、その相手に対して反抗ではなく、協力や信頼で対応するそうです。この心理的な反応のことをストックホルム症候群といいます。

姉役の鬼
「しくじった しくじった
私だけは今まで
しくじったことなかったのに
この 家族ごっこを……!!

家族はみんな寄せ集めだ
血の繋がりなんかない
鬼狩りが怖くて 仲間が欲しかった

(中略)

ここに来たら まず一番に顔を
変えなければならない
累に似せるために顔を捨てる

母親役の女は子供の鬼だった
最初の頃はまだ
人間だった時の記憶があって
よく泣いていた

当然母親のふりも下手だった
顔や体の変形もうまくできなくて
毎日叱責された

累の意味不明な家族ごっこの
要求や命令に従わない者は

切り刻まれたり
知能を奪われたり
吊るされて日光に当てられる


累くんの恐怖による支配は、
炭治郎に会う前から存在していました。

家族にされていた
鬼の話から察するに、

累くんは強い鬼であるとともに、

死の恐怖を扱うことに
長けていた鬼だったと思います。


人間の死の恐怖の正体は、

自己喪失感と言われています。

自己喪失感とは、
自分の存在そのもの・存在価値が
この世から無くなるという

虚しい感覚で
構成されているようです。

しかし自我や自己というものは、
自分以外の関係性で
成り立っているものですから、
自我が完全消滅することはありえない
と考えられています。

例として、
自分という存在を表す場合には、
「何県何市に住んでる〇〇」とか、
「誰々の息子の〇〇」
「趣味がサーフィンの〇〇」など、
自分以外の関係性で表すほかなさそうです。



僕は〇〇教とかを
信仰しているわけではありませんが、
お釈迦様とかイエス様の言葉は好きです。

「全ての存在は、
生じることも滅することもないよ
だから心配することもないんだよ」
というお釈迦さまの考え方もあります。



「恐怖に打ち勝つ思考のプロセス」
①恐怖を最大までイメージする
②冷静に恐怖を分析してみる
すると大抵は「何とかなる」

ことがわかるはずです。

恐怖だけではないのかもしれませんが、
問題に打ち勝つには、


その問題について感情的にならずに、

しっかりと考えることが
重要なのかもしれません。
『 累 』 | 仔飴

ここまでで累くんを「極悪鬼」のように書いてきました(実際そうかもしれません)が…このエピソードの結末は、本当の家族の”絆”や鬼という存在の虚しさを痛感するような、切ない結末を迎えます。

以下、助太刀に入った冨岡義勇によって
倒され、消えゆく前の累くんの回想シーン


累「体が弱かった 生まれつきだ
走ったことがなかった
歩くのでさえも 苦しかった

無惨様が現れるまでは」

鬼舞辻無惨「可哀想に
私が救ってあげよう」

累「両親は喜ばなかった
強い体を手に入れた俺が
日の光に当たれず
人を喰わねばならないから」

御両親は累くんを殺そうとしますが、
反対に累くんに殺されてしまいます。


累「何か言ってる
まだ生きてるのか…」

母「丈夫な体に産んで
あげられなくて ごめんね……」

その言葉を最後に母は事切れた
死んだ


父「大丈夫だ累
一緒に死んでやるから」

殺されそうになった怒りで
理解できなかった言葉だったが

父は 俺が人を殺した
罪を共に背負って
死のうとしてくれていたのだと

その瞬間唐突に理解した

本物の絆を 俺はあの夜
俺自身の手で 切ってしまった


僕は子供の頃、走れなかったり、
歩くのが苦しかったわけでもないので、
累くんの気持ちを理解することは
できないのかもしれないけど、

生きるということは、
旅をしたりドライブをしているのと
同じであると思うので、


生きること そのこと自体を

もう少し楽しめれば、
この様にはならなかったのかな

と思ったのでした。
累 | 灸場メロ

炭治郎は累くんの悲しみを察して、灰になりゆく累くんの背中に、そっと手を当てます。

累「温かい…
陽の光のような優しい手

思い出した はっきりと
僕は 謝りたかった
ごめんなさい 全部全部
僕が悪かったんだ
どうか 許してほしい」

累「でも…山ほど人を殺した僕は…
地獄に行くよね……
父さんと母さんと…
同じところへは…
行けないよね…」

(ご両親)一緒に行くよ地獄でも
父さんと母さんは
累と同じところに行くよ

累「全部僕が悪かったよう
ごめんなさい
ごめんなさいごめんなさい……
ごめんなさい……!」

累くんはお父さんとお母さんの

幻とともに消えてゆきました。


天国や地獄、死後の世界や、
輪廻転生という考えは、
本来のお釈迦様の教えではなく、

むしろお釈迦様は、
差別的な考え方の原因となりうる
死後の世界や生まれ変わりを、
完全に否定していたようです。

おそらく炭治郎は、

鬼滅の刃の世界のなかで
累くんのことを忘れないでしょう。

僕たちも鬼滅の刃がある限り、
累くんのことを忘れることは
ありません。

記憶のなかで、関係性のなかで、
忘れないでいる という気持ちは、
なんだか心を優しく温めて
くれるように思います。

炭治郎が消えゆく累くんの背中に、
そっと、手を当てているかのように…

今回の参考著書↓

タイトルとURLをコピーしました