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鬼滅の刃:「…ある日ぷつんと音がして 何もつらくなくなった」栗花落カナヲから学ぶ認知科学。性格は変えられないと思っている皆さんへ。

マンガ・アニメ

「カナヲの性格」は幼少期の虐待や、つらい体験によって形づくられました。

ある日、両親によって人買いに売られてしまったカナヲは、胡蝶カナエ、胡蝶しのぶ姉妹に助けられたのでした。助けられた後も、カナヲは重いトラウマから「自分で行動を判断して決定する」ということができませんでした。

胡蝶しのぶ「姉さん この子全然だめだわ 言われないと何もできないの 食事もそうよ 食べなさいって言わなきゃずっと食べない ずっとお腹鳴らして」

中略

胡蝶カナエ「じゃあ一人の時は この銅貨を投げて決めたらいいわよ ねーカナヲ

中略

きっかけさえあれば 人の心は花開くから 大丈夫 いつか好きな男の子でもできたら カナヲだって変わるわよ」

カナヲは銅貨を使うことによって、とりあえずは自分自身で意思決定ができるようになりましたが、それは別の言い方をすれば、銅貨によって決定される銅貨任せの人生(意思決定)でした。竈門炭治郎に出会うまでは…

人の選択や行動を決定するシステムのことを、認知科学ではbelief system(ブリーフシステム)といいます。

belief(ブリーフ)とは信念と訳すことができ、信念とは、証拠の有無は関係なく真実だと信じ込んでいる心のことをいいます。

信念は過去の感情や、過去に自分が受け入れた外部からの言葉によって作られるのです。

カナヲが幼少期に受けてきた両親からの虐待は、「無理やり受け入れさせられた感情」や「外部からの言葉」であると言うことができるはずです。

認知科学では、性格とは人が生きていく上で身に付けた「対人戦略」と考えられています。

つまり「性格は戦略」ですから、「性格(戦略)は変更することができる」と解釈できます。

反対に性格というものを…

・生まれながらのもの
・絶対的なもの(だからしかたない)
・簡単には変わらない

上記のように認識していると、「カナヲの性格は変わらない」ということになってしまいます。

何事も「変える」ためには、まず「変えられる」ということをしっかりと理解することからはじめてみると良いかもしれません。

おそらく銅貨を渡した胡蝶カナエは、具体的な方法論は別として「性格は変わる・変えられる」ということを知っていたはずです。

もちろん人にはそれぞれ「行動の仕方、特有の感情や傾向」があるのも確かだと思います。

例えば、
・ときには悲観的になるけれど、楽観的なことの方が多い。
・泣いたり怒ったりするよりも、笑うことの方が多い。
・あらゆる行動は上司の命令や指示、それ以外は銅貨の裏表で決定する。

上記の例えは、生まれつき持ち合わせている性質や気質ではなく、脳が後天的に獲得した「認識のパターン」に基づいた「思考や選択、行動の傾向」にすぎないのです。

認知科学、認知心理学では、これらの認識のパターンのことをブリーフシステムと呼ぶのです。

「銅貨を投げないとなにも決められない…」というカナヲの自分に対しての評価も、「カナヲは一人じゃできないのよ」という胡蝶しのぶの評価も、選択や行動の一部を見て判断したものにすぎません。

自分は〇〇、あの子は〇〇、などの評価には絶対的な基準がなく、他者に対する評価には必ずその人の主観が入るでしょう。

これまでの話を踏まえれば、

・生まれながらの性格
・絶対的な性質
・変わらない性格

これらは存在しない可能性が高いということも、わかってくるのではないでしょうか。


そしてその認識は、私や胡蝶カナエにはごく当たり前のことなのです。

栗花落カナヲは、とてもつらい幼少期を送っていましたが、どんな人でも子どもの頃は両親や学校の友人、先生や部活の顧問などから影響を受けているはずです。社会に出てからは、会社の同僚や上司、恋人や自分の子どもなどがさまざまな影響を与えます。おそらくそのたびに、考え方や行動のパターンが変化しているはずです。

この世のすべてのものは生成、変化、消滅を繰り返していて、一定の状態のまま保たれ続けるものは何一つありません。

それを諸行無常(しょぎょうむじょう)といいます。

鬼舞辻無惨のように不変や永遠の命を求めたり、「私は変わらない!!」と、当たり前に変化するものなのに受け入れず、変わらないことを願ったりしていれば、いつの間にかつらい事になってしまうはずです。

カナヲの場合は、炭治郎が救いの手を差し伸べたことで「変化を受け入れよう」という気持ちになりました。

つまり、「変わるんだ」「変わった」と自分で意識した瞬間から人は変わるということです。

鬼滅の刃:「…ある日ぷつんと音がして 何もつらくなくなった」栗花落カナヲから学ぶ認知科学。性格は変えられないと思っている皆さんへ。|鈴木一弘 苫米地式コーチング認定コーチによる研究紹介・アニメ解説|note
「カナヲの性格」は幼少期の虐待や、つらい体験によって形づくられました。 ある日、両親によって人買いに売られてしまったカナヲは、胡蝶カナエ、胡蝶しのぶ姉妹に助けられたのでした。 助けられた後も、カナヲは重いトラウマから「自分で行動を判断して決定する」ということができませんでした。 胡蝶しのぶ「姉さんこの子全然...
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