にほんブログ村 アニメブログへ

 

鬼滅の刃 7巻『番外編』:「お腹がすいた 悲しい虚しい 苦しい寂しい そんな日々だった だけどある日ぷつんと音がして 何もつらくなくなった」栗花落カナヲの幼少期のエピソードから学ぶ認知科学、ブリーフシステム。性格は変えられないと思っている皆さんへ。

マンガ・アニメ

幼少期の虐待やつらい体験によって、「カナヲの性格」は形づくられたのです。

ある日、両親によって
人買いに売られたカナヲは、
胡蝶カナエ、胡蝶しのぶ姉妹に
助けられたのでした。


貧しい暮らしの中
親に売られた時でさえ
悲しくはなかった



助けられた後も、
カナヲは重いトラウマから、
「自分で行動を判断して決定する」
ということができませんでした。

以下7巻 番外編より

胡蝶しのぶ「姉さん
この子全然だめだわ
言われないと何もできないの

食事もそうよ
食べなさいって言わなきゃ
ずっと食べない
ずっとお腹鳴らして」

胡蝶カナエ「まあまあ
そんなこと言わずに
姉さんは
しのぶの笑った顔が好きだなあ」

胡蝶しのぶ「だって
自分の頭で考えて行動できない子は
だめよ危ない
一人じゃできないのよ」

胡蝶カナエ「じゃあ一人の時は
この銅貨を投げて決めたらいいわよ
ねーカナヲ

(中略)

きっかけさえあれば
人の心は花開くから
大丈夫

いつか好きな男の子でもできたら
カナヲだって変わるわよ」



カナヲは銅貨を使うことによって、
とりあえずは自分自身で
意思決定ができるようになりましたが、

それは別の言い方をすれば、
銅貨によって決定される
ランダムな人生(意思決定)
でした。

竈門炭治郎に出会うまでは…
栗花落カナヲ誕生祭2020 | 仔飴

人の選択や、行動を決定するシステムのことを、認知科学ではbelief system(ブリーフシステム)といいます。

belief(ブリーフ)とは、
信念と訳すことができ、

信念とは、証拠の有無は関係なく
真実だと信じ込んでいる心のこと

いいます。

信念は、過去の感情や、
過去に自分が受け入れた
外部からの言葉によって作られるものです。


カナヲが幼少期に受けてきた
両親からの虐待は、
「無理やり受け入れさせられた」
感情や外部からの言葉であると
言うことができるはずです。

認知科学では、
性格とは、人が生きていく上で身に付けた
「対人戦略」とされています。

つまり「性格は戦略」ですから、
「性格(戦略)」は変更することができる

という解釈になります。

反対に性格というものを…
・生まれながらのもの
・絶対的なもの(だからしかたない)
・簡単には変わらない

上記のように認識していると、
「カナヲの性格は変わらない」
ということになってしまいます。
カナヲ | 仔飴

何事も「変える」ためには、まず「変えられる」ということをしっかりと理解することからはじめてみると、良いかもしれません。

おそらく、
銅貨を渡した胡蝶カナエは、

具体的な方法論は別として、
「性格は変わる・変えられる」
ということを知っていたはずです。

もちろん人にはそれぞれ、
「行動の仕方、特有の感情や傾向」
があるのも確かだと思います。

例えば、
・ときには悲観的になるけれど、
楽観的なことの方が多い。
・泣いたり怒ったりするよりも、
笑うことの方が多い。
・あらゆる行動は上司の命令や指示、
それ以外は銅貨の裏表で決定する。

上記の例えは、
生まれつき持ち合わせている
性質や気質ではなく、

脳が後天的に獲得した「認識のパターン」
に基づいた「思考や選択、行動の傾向」
にすぎないのです。

認知科学、認知心理学では、
これらの認識のパターンのことを、
ブリーフシステムと呼ぶのです。


ちなみにブリーフシステムは、
脳の前頭前野に蓄積されているようです。
花 | LUNIA

「私は〇〇なんだ…」というカナヲの自己評価も、「カナヲは〇〇よ!!」という胡蝶しのぶの評価も、カナヲの選択や行動の一部を見て判断したものにすぎません。

自分は〇〇、あの子は〇〇、
などの評価には絶対的な基準がなく、
他者に対する評価には、
必ずその人の主観が入るでしょう。


これまでの話を踏まえれば、
・生まれながらの性格
・絶対的な性質
・変わらない性格

これらは存在しない可能性が高い
ということも、
わかってくるのではないでしょうか。

そしてそれは、
僕や胡蝶カナエには
ごく当たり前の認識なのです。

なぜなら、
人は常に変化をし続ける存在である
というように考えているからです。

さらに僕たちは、
自分以外の人やもの、
組織、場所などと絡めなければ、

「自分がどんな人間であるか」
を表現ができないと思います。

このような考えかたを、
縁起(えんぎ)と言うようです。

栗花落カナヲは、
とてもつらい幼少期を
送っていましたが、

どんな人でも子どもの頃は、
両親や学校の友人、
先生や部活の顧問などから
影響を受けているはずです。

社会に出てからは、
会社の同僚や上司、
恋人や自分の子どもなどが、
さまざまな影響を与えます。

おそらくそのたびに、
考え方や行動のパターンが
変化しているはずです。


恒例のお釈迦様の話ですが、
このように、
この世のすべてのものは
生成、変化、消滅を繰り返していて、
一定の状態のまま保たれ続けるものは、
何一つありませんと仰っていて、

それを諸行無常(しょぎょうむじょう)
といいます。

鬼舞辻無惨のように不変や、
永遠の命を求めたり、

当たり前に変化するものなのに
そのことを受け入れず、
変わらないことを願ったりすると、
つらい事になってしまいますよ。
と説いているのです。

今回の参考著書↓

タイトルとURLをコピーしました