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鬼滅の刃 7巻 第53話『君は』:「カナヲ 頑張れ!! 人は心が原動力だから 心はどこまでも強くなれる!!」とても有名な2人の恋のエピソードですが、炭治郎はカナヲにブリーフセラピーという心理療法をしていたということは、あまり知られていないかもしれません。

マンガ・アニメ

ブリーフセラピーは、アメリカの精神科医であるミルトン・エリクソン(1901~1980)がおこなった治療法をもとにして生まれた心理療法です。炭治郎は僕から見れば、エリクソン派の心理療法師、もしくはコーチです。

蜘蛛鬼の累くんとの戦いの後、

蝶屋敷にて
カナヲたち継子の支援を受けて
療養を終えた炭治郎。

出発前のやりとりを見ながら、
炭治郎のおこなっている
心理テクニックやブリーフセラピーを、
考察してみましょう。



炭治郎「今投げたのは何?」
カナヲ「さようなら」
炭治郎「それ何?」
カナヲ「さよなら」
炭治郎「お金?表と裏って書いてあるね
なんで投げたの?」
カナヲ「……」
炭治郎「あんなに回るんだね」

カナヲ「支持されてないことは
これを投げて決める
今あなたと 話すか話さないか決めた
"話さない"が表 "話す"が裏だった
裏が出たから話した
さよなら」

炭治郎「なんで自分で決めないの?」
カナヲ「……」
炭治郎「カナヲはどうしたかった?」


↑炭治郎は療養中に
カナヲと接しているので、

カナヲが必要以上に人と会話をしないこと。


そして、会話をしないことに
おそらく「過去に何らかの理由

があること。

人が人と会話をしないということは、
よほどのことが過去にあった
わかっていたはずです。


最初に簡単な会話を繰り返しているのは、

相手に信頼感や「理解されている」
と思わせる心理テクニックです。

「あんなに回るんだね」というように、
当たり前のその場の状況を要約したり、
説明をすることでも、


催眠術にかかりやすくなるような
効果があるはずです。


それとともに、
会話をしない「何らかの理由」(問題点)を、
確認しているのだと思います。

ここまでの一連の流れは、
「何らかの理由」(問題点)を解決すれば、
カナヲを助けられるということを

理解しての行動であると考察できます。
鬼滅の刃④(ほぼ炭カナ) | つみか

ブリーフセラピーは、相手の問題を浮き彫りにする行為でもあるので、さらにその問題を強くしてしまわぬよう十分な配慮が必要です。

カナヲ「どうでもいいの
全部どうでもいいから
自分で決められないの」

炭治郎「この世にどうでもいいことなんて
無いと思うよ
きっと カナヲは心の声が小さいんだろうな
うーん 指示に従うのも大切なことだけど
それ 貸してくれる?」

カナヲ「えっ? うん あっ…」

炭治郎「ありがとう!
よし! 投げて決めよう」
カナヲ「何を?」

炭治郎「カナヲがこれから
自分の心の声をよく聞くこと」

ピイン(銅貨を空高く投げる)

炭治郎「表!! 表にしよう
表が出たら カナヲは心のままに生きる


↑このあたりから、
炭治郎のブリーフセラピーが炸裂します。

ブリーフセラピーには
問題焦点型(MRIモデル)と、
解決焦点型(BFTCモデル)があり、


問題焦点型は、
カナヲの「自分で決められない」
という問題の解決行動である
「銅貨を投げて決める」
という行動そのものが、

本質的なカナヲの問題

(自分で決められないこと)を
維持してかつ、


その問題を再生産している
偽の解決法であると考えます。

さらに、
偽の解決法という認識を強めたうえで、
リフレーミングをおこないます。

リフレーミングとは、
問題の状況や内容を
書き換えるという方法です。

固定観念や一方通行な考えなどを
変化させるには、

違った見え方や考え方に
触れることによって、

思考の柔軟さを取り戻し、
問題に対しての解釈を変化させます。

炭治郎は、偽の解決行動である
「銅貨を投げて決める」を

あえて使うことでそれを強調し、

「カナヲは心のままに生きる」
(もう銅貨を投げて決めない)と、


偽の解決法を使って、

問題の本質を書き換えるという
スーパーテクニックを使ったのです。
【炭カナ】つめつめ① | 小豆

ブリーフセラピーの解決焦点型は、相手に問題解決をイメージさせるために様々な手法を使います。

わっ あれっ どこ行った おっとっと…
とれた とれた カナヲ!!」

(カナヲ) どっちだろう
落ちた瞬間が背中で見えなかった


炭治郎「表だーーーっ!! カナヲ
(強く両手で手を握りながら)
頑張れ!! 人は心が原動力だから
心はどこまでも強くなれる!!」

カナヲ「……」
炭治郎「じゃ またいつか!」

カナヲ「なっ 何で表を出せたの?」
(投げる手元は見てた
小細工はしてなかったはず……)

炭治郎「偶然だよ
それに裏が出ても表が出るまで
何度でも 投げ続けようと思ってたから
元気で〜」(立ち去る)


カナヲ(銅貨をきゅっと胸元で握りしめる)


↑ここでも炭治郎は、
様々な心理テクニックを使っています。


まず銅貨をキャッチする際に、
ハラハラさせています。

人は、ハラハラさせた相手に対して
好意を抱いてしまう
という心理作用があります。


どのような人でも、
好意を抱いた相手の言葉には
素直になってしまうものです。

その後に炭治郎は、
表が出たことを確認した瞬間、
カナヲの手を強く握ります。

その時のカナヲは、
びっくりした顔をしていますので、
驚愕法という
心理技術が成立するはずです。

そして、
「頑張れ!! 人は心が原動力だから
心はどこまでも強くなれる!!」


この言葉はスケーリングという技術が
利用されていて、

通常は問題の達成度を数値化して
相手に問題解決の自覚を促すものですが、

心はどこまでも(ほぼ無限に)強くなれる
というのびしろの数値を伝えることで、
解決できることを強くアピールしています。

最後に、「偶然だよ
それに裏が出ても表が出るまで
何度でも 投げ続けようと思ってたから」


さすが炭治郎、
心理学のスペシャリストです。
そしてまた僕は仏教を感じました。

仏教では「無限の可能性」を
「空」という言葉であらわします。

その仏教から華厳思想というものが
派生しています。

この世の全ての真実は
いろいろな事やものが、
無限に重なり合ってますよ。という、

とても壮大な考え方です。

炭治郎が立ち去った後、
銅貨をきゅっと握りしめるカナヲ…

「挫けることは絶対にない」
あきらめないという

炭治郎の心の声が、
きっとカナヲの心に伝わって、

華を開かせ始めたはずです。
【炭カナ】つめつめ① | 小豆
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