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鬼滅の刃 1巻 第4話~第6話『炭治郎日記・前編』~『山ほどの手が』宍色(ししいろ)の髪の少年 錆兎(さびと)と真菰(まこも)は名コーチ!?

心理学

宍色(ししいろ)とは、肌色のように黄みがかった赤色のことを言うそうです。因みに「宍」とは獣のお肉という意味です。

鱗滝左近次「もう教えることはない

(中略)

あとはお前次第だ
お前が儂の教えたことを
昇華できるかどうか

この岩を斬れたら
"最終選別"に行くのを許可する」


(中略)

鱗滝さんはそれから
何も教えてくれなくなった



上記のように、
鱗滝さんが炭治郎に命じた
岩を斬る課題は、

のちに鱗滝さんが
お前にあの岩は
斬れないと思っていたのに…

と言うほどの無理難題でした。

炭治郎はその難題に対し、
斬れる気がしない 刀が折れる……

と心の中で思いつつ、
鱗滝さんに習ったことを
毎日繰り返したのでした。

しかし、半年経っても岩は斬れません。

そもそも大きな岩など、
そう簡単に斬ることができないのは、
誰が見てもわかるはずです。

そして師匠(コーチ)である鱗滝さんは、
炭治郎に何も教えてくれないのです。

さらに炭治郎は、
斬れる気がしない」と、
始めから思い込んでいます。

このような状況では、
認知科学的にも、

いまの炭治郎のゴール設定だと、
岩を斬れるわけがないという
考察ができます。

どのようなことでも、
始める前から「できるわけがない」や、
「やれる気がしない」と思っていては、
成功することがまれなことなのです。


のちのちは強く成長をする炭治郎も、
1巻の第4話では、
珍しく「らしくない炭治郎」
が見受けられます。
無題 | 冬木

認知科学や機能脳科学では、「自分の夢やゴールを達成する手前で、その夢やゴールを更新するべきである。」と考えます。その意味はしばしば、マラソンやレースに例えられることがあります。

マラソンやレースにはゴールがあって、
そこに向かって進んで行くものですが、

人には、意識をしていないと、
ゴールが見えた途端に
安心して力を抜いてしまう
という現象があるようです。


ゴール設定の仕方によっては、
その夢やゴールが達成できるか
できないかを左右するものでもあるのです。


ましてや今回のエピソードの
炭治郎のゴールは、
岩を斬ること」ですが、

それはあくまでも、
鱗滝さん(他者)から命じられた課題です。

ましてやその課題に挑む炭治郎本人は、
斬れる気がしない」と
思い込んでいます。

それをマラソンで例えると、、

専属コーチにいきなり
もうあなたには何も教えないけど、
レベルの高いマラソン大会で優勝しなさい
と命じられているようなものです。

さらにそう言われた本人は、
始めから「勝てる気がしない」と
思い込んでしまっている状況です。

それではいくら長時間練習をしても、
成果が実らないだろうことは、
目に見えています。
現代×鬼滅の刃 | 灸場メロ

錆兎の言動はとても強く荒々しく、その指導の仕方は決して現代風ではないかもしれませんが、私から見れば「熱血古武術の師範」のようで、意外と好感が持てます。錆兎も炭治郎も、私も本気なのです。

炭治郎「俺 だめなのかな?
禰豆子はあのまま死ぬのか?」

わーーーーーーっ
くじけそう!! 負けそう!!
頑張れ俺!! 頑張れ!!!

(岩に頭を打ちつける炭治郎)


錆兎「うるさい
男が喚くな見苦しい


(中略)

どんな苦しみにも黙って耐えろ
お前が男なら
男に生まれたなら


(中略)

鈍い 弱い 未熟
そんなものは男ではない



上記のようにして炭治郎の前に現れたのが、
今回のエピソードの「名コーチ錆兎」です。

錆兎はそのまま炭治郎と
一戦を交えます。

木刀を持っている錆兎に対して、
真剣を持っている炭治郎は
躊躇の言葉を発しますが、
錆兎に大笑いされてしまいます。


錆兎「それはそれは!!
心配していただいて
ありがたいことだ

お前は俺に
怪我をさせると思っているわけだ

心の底から安心しろ
俺はお前より強い!!
岩を斬ってるからな!!



そこから錆兎の厳しい(優しい)
アドバイスが始まります。

錆兎は炭治郎に、
鱗滝さんに習った「全集中の呼吸」を、
知識として覚えただけで、
体では何もわかっていない
と言うのです。

炭治郎は
やってる 毎日やってる 必死で!!
でも全然駄目なんだ 前にっ…
進めないこれ以上

と言いますが、

錆兎は
進め!!男なら 男に生まれたなら
進む以外の道などない!!
かかって来い!!
お前の力を 見せてみろ!!

そして強力な一撃を炭治郎に叩き込み
炭治郎は気絶をします。

錆兎の言う「わかっていない」というのは、
ただ強く怒っているということではなく、

科学的根拠に基づいても、
わかっていない」と
言うことができそうです。

全集中の呼吸がわかっている」を
自転車に乗ることがわかっている
に置き換えてみましょう。

自転車に乗ることがわかっている
というのは、
意識的にサドルにまたがり、
意識的にペダルを踏んで、
意識的にハンドルを切り、
意識的にブレーキをする…

ということではなくて、、
それら一連の動作を、
無意識でもできるようになっている。

ということであると思います。

これは、広い意味での

習慣化とも言えそうです。

それを錆兎は、
わかっている」ということである。
と言っているのだと思われます。

炭治郎は「やってる 毎日やってる 必死で!!
と錆兎に言っていましたが、

錆兎コーチからすれば、
意識的に必死でやっているようでは、
まだまだ甘い!!

というところでしょう。

錆兎は炭治郎に「男なら」というような、
若干無茶苦茶なワードを使って
それを伝えていますが、

錆兎なりに新しい視点(アドバイス)
を与えて、
炭治郎に「岩を斬る」というゴールを
達成させようとしたのです。
【鬼滅】LOG9 | あっぽろ

炭治郎のゴール設定は、鱗滝さんに命じられた「岩を斬れ」というものから、「凄い一撃だった 無駄な動きが少しもない 本当に綺麗なものだった!! あんなふうになりたい俺も」に、変化しました。

鱗滝さんに突き放され、
禰豆子の命が懸かった状況下の炭治郎は、
課題をクリアしようと焦っていました。

焦りは緊張を生むものです。

どんなに才能があって頭が良い人でも、
焦って緊張をしていては、
IQも下がって、

十分に能力を発揮することが
できないはずです。



錆兎の凄い一撃を受け、
気絶から目覚めた炭治郎の前に現れたのは、
二人目の「名コーチ真菰(まこも)」です。

炭治郎は真菰に問います。
なれるかな?あんなふうに……

すると真菰は、
きっと なれるよ
私が見てあげるもの
」と、
コーチのお手本のような答えを
炭治郎に伝えます。

そして真菰は炭治郎に、
悪いところや無駄な動き、
癖などを優しく的確に
アドバイスしてあげます。

真菰の優しいコーチングは、
炭治郎に安心感やリラックスを与え、
才能を伸ばしていくという手法です。


錆兎が熱血古武術コーチなら、
真菰は冷静現代風コーチというところです。

もちろんどちらのコーチにも、
良い点があると思います。

炭治郎はラッキーなことに、
二人の名コーチにみっちり指導をされ
成長していくのです。
錆兎と真菰 | お茶

ゴールは遠くに設定すればするほど、それを達成する力が増すものです。輪ゴムはひっぱるほど力が生まれ、ゆるめるほど力が弱くなるのと同じです。

錆兎「半年でやっと
男の顔になったな


炭治郎「今日こそ勝つ

真正面からの勝負は単純だ
より強く
より速い方が 勝つ

一瞬で勝負は決まった

この日 この瞬間 初めて
俺の刃が先に
錆兎に届いた


(錆兎の面が真っ二つに割れる)

俺が勝った時 錆兎は笑った

泣きそうな 嬉しそうな
安心したような 笑顔だった


真菰「……勝ってね炭治郎 アイツにも

気づくと錆兎は消えていて
錆兎の面を斬ったはずの俺の刀は

岩を斬っていた



名コーチたちの指導によって、
ついに炭治郎は
鱗滝さんに命じられたゴールを達成しました。

しかも自然に、
通過点として
いつの間にかゴールを達成しちゃった
という感じです。

それは炭治郎の、
ゴール設定に秘密があると思われます。

炭治郎のゴールは、
錆兎に会ったその日から、

鱗滝さんに言われた無理難題から、
無駄な動きなく綺麗に、
錆兎のように、
錆兎よりも強くなりたい

に変わりました。

錆兎はすでに岩を斬った剣士ですから、
錆兎よりも強くなれば、
岩が斬れるのは当たり前です。


本質的には、
〇〇よりも強くなりたいという
他者と比較をするようなゴールは、

良いゴール設定ではないと、
プロのコーチの方に
怒られてしまうかもしれませんが、

そこは炭治郎のとりあえずのゴール
として捉えてあげてほしいと思います。

もちろんその先のゴールは
最終選別、鬼殺隊への入隊、

さらにその先には、
鬼舞辻無惨を倒し禰豆子を助ける。
(人々が平和に暮らせる世界をつくる)

これらのゴールがあることは、
炭治郎も十分理解してるはずです。
真菰 | Ebiinoi
最後に、
鱗滝さんが炭治郎を突き放したことを、
決して悪く思わないでほしいと思います。


もともと錆兎と真菰は孤児で、
鱗滝さんが育てたそうです。

子供たちは他にもいる」と、
真菰が言っていました。

ここから先は憶測も含みますが、、

鱗滝さんが強い剣士であり
「育手」という立場上、

おそらく育てられた子供たちの多くは、
自然に鱗滝さんから剣術を学びたい
と思うはずです。

鱗滝さんも「学びたい」という
子供たちの気持ちに応えようと、
剣術を本気で教えたはずです。

強くなった子供たちは、
「鬼殺隊に入隊したい」
と言いだすことでしょう。

その後の物語でわかることですが、
鱗滝さんに育てられた子供たちは、
13人も最終選別で亡くなっています。

鱗滝「もう子供が死ぬのを見たくなかった

だからこそ炭治郎に無理難題を命じ、
これ以上何も教えないという
非情な態度をとりましたが、

炭治郎は結果的に鱗滝さんの
無理難題をクリアすることで、
大きく成長し、

最終選別が行われる藤襲山(ふじかさねやま)
にいる、
13人の子供たちの命を奪った鬼を、
討伐することができるのです。

ある意味では、
鱗滝さんグッジョブです。

もちろん鬼滅の刃ファンであれば、
鱗滝さんを悪く思っている人は
いないとは思いますが念の為。
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